2017年3月2日更新

今でも結婚のよさはわからない・・・だけど最終的に女性として結婚を決めた理由

結婚、出産。

17歳で女性と交際をし、その後性転換まで望まないFTMTGと添い遂げることを決めた私にとっては、一度ゴミ箱に捨てたはずのものでした。

元々結婚願望はあまりなかった

物心ついた時から、両親は不仲でした。母親は口を開けば夫の悪口、父親は外に愛人がいるためほとんど不在。たまに両親が揃うことがあっても、夫婦の間に会話がなく、家庭はいつも重苦しい空気に包まれていました。

そんな幸せな家庭とは程遠い環境で生まれ育ったためか、子供の頃から結婚に対してあまり良いイメージがなかったのです。

そして、17歳の時に女性と付き合うことになり、私は自分の人生から結婚・出産という概念を消し去ることを決意しました。

「結婚とか絶対ヤダ。死んでもしたくない」
私は結婚しない人間だ――。

それから十数年間、自分自身と周囲にそう言い聞かせながら生きてきたのです。

自分で生きていくだけの経済力を

結婚をしないということは、自分の力だけで人生を歩んでいかなければなりません。

20代前半までは美容部員、アパレルといった華やかな仕事に就いていましたが、残業が多い割に収入はイマイチ。

20代半ばには、これらの華やかな仕事を捨てて、安定性の高い地味な職種に転職します。GIDに悩む彼を支えながら生活していたので、20代後半には同世代の男性と同じだけの収入を得るようになっていたのです。

結婚式がうらやましくて泣いたこともあった

結婚にいいイメージがない上、小さな子供も苦手。そんな性格だったので、結婚や出産とは縁がない人生を送っても影響はほとんどないと思っていました。

それでもたまに、胸が痛い日もありました。友人や親戚の結婚式に招待された時に見る、幸せそうな新郎新婦の笑顔、祝福する家族や友人の姿。

同じように愛し合っているだけなのに、なぜ私たちは誰にも認めてもらえないんだろう。
祝福してもらえず、日蔭を歩まなければならないんだろう。
そう思って、ひとりで泣いた夜もありました。

結婚なんてしたくない!

「僕と結婚してほしい」

主人は、出会ったその日に結婚を申し込んできました。

思い切って自分の人生から捨てたけれど、たまに羨ましくて泣ける日もあった結婚が、目の前にある。

それなのに、なぜか無性に腹立たしかったのです。

「結婚をちらつかせれば女が落ちると思ってるの!?バカにしないで!」

結婚はくだらない、結婚は不幸になると見下しながらも、捨てきれなかった淡い憧れを見透かされたようで怖かったのかもしれません。

自分ひとりで生きていけるだけの収入はある。10年以上結婚を否定し続けていたので、結婚のメリットすら思いつかない。

私は、彼のプロポーズを断りつづけました。けれど彼は、何十回、何百回拒絶しても、諦めずに求婚を続けたのです。そのやりとりが半年以上続いた末、私は白旗を上げました。

ここまで自分を思ってくれる人となら、あれだけ憎んだ結婚も受け入れられるような気がしたのです。

今でも結婚のよさはわからない

主人と結婚してから、7年という歳月が流れました。主人はあの頃と変わらず私を大切にしてくれ、何ひとつ不自由のない生活しています。

けれど、未だに結婚=幸せだと言いきれない自分がいます。長い間、結婚という制度を憎み続けてきた報いなのかもしれません。

人生の伴侶として、主人を選んだことに後悔はありません。けれど、未だに結婚という制度にはなじめずに、どこか居心地悪い思いを抱えたまま生活を送っています。

 

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「人を好きになるのに性別は関係ない!」と言い切る30代バイセクシャル。女性、FTMとの恋愛経験を経て、中性的な男性と結婚。現在は一児の母。軽い男性嫌悪症があり、穏やかな気質の人が好き

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